免疫力をつける
「今日は、信州の市民ランナーの牛山さんに速く走る秘訣を聞いてみたいと思います。実はすでに牛山さんの自宅前にいるので、早速家の中に入ってみましょう。」
「うーん、なかなか沸かないなぁ…」
「何をしているんですか?」
「あっ、そこの鍋敷き取ってくれます?いや、それじゃなくて…隣のやつ。」
「あっ、すみません。」
「はい、それではよろしくお願いします。」
「ところでご飯食べてきましたか?まだなら一緒にどうですか?」
「いいんですか。それではお言葉に甘えていいですか。」
「どっちがいいですか?」
「牛山さんってカップ麺とか食べるんですか?」
「私はどちらかと言うとシーフードヌードル派ですね。たまに食べたくなるんですよ。」
「意外ですね、こういうのは食べないと思っていました。」
「いや、別に手を抜いているわけではないんですよ。最近インフルエンザが流行ってきているので今日は免疫力強化のためにカップヌードルを食べることにしたんです。」
「カップヌードルに免疫力強化の栄養素が入っているということですか?」
「そういう意味ではないんです。私たちは普段、身体に良いものを食べ過ぎているんです。たまには身体に悪いものも食べて免疫力を強化しなければ、どんどん弱くなってしまうんですよ。」
「いまひとつ、意味が分からないのですが。」
「風邪をひかないようにするためには雑菌をなるべくシャットアウトした方がいいと思うでしょう。しかし、答えはノーです。強い免疫システムができるためには、雑菌の多様性が大切なんですよ。多種多様な雑菌に触れ、それらを体内に取り込むことで、強い免疫力というのはできるのです。」
「そうだったんですか、意外ですね。」
「今は文房具もカーペットもあらゆるものが抗菌加工されてます。これは多種多様な菌類と接触する機会を失っているということなんですよ。」
「なるほど、抗菌が免疫力の低下を招いているわけですね。」
「そうです。最近のアスリートは風邪を予防しようとマスクをしたり、手洗いうがいを徹底したりしていますが、たいてい真っ先に風邪をひくのは、予防を心がけている人なんですよね。昔から寒いのに外で泥んこ遊びしてるような子どもの方が、暖かい家の中でおままごとしている子どもより風邪をひきにくいというのと同じなんですよ。」
「たしかに、そうかもしれないです。」
「実は食べ物も同じなんですよ。身体に良いからと言って栄養価の高い食品や、低カロリー高タンパクなものばかりを食べていては身体は強くならないんですよ。ときには、一見身体に悪そうなカップ麺も食べてバランスをとらないとうまくいかないんですよ。」
「カップ麺にはそんな役割があるんですね。」
「どんなに実力があっても、スタートラインに立てないランナーは負けですからね。そこまで考えてカップヌードルを食べてます。」
「私、カップ麺って身体に良くないと決めつけてずっと我慢してました。これからは安心して食べられそうです。」
「さすがに毎日食べるのは良くないので、月に1、2回くらいにしておいてくださいね。過ぎたるは及ばざるが如しとは言ったものです。」
「はい。ところでカップヌードルはお湯を入れて3分でしたよね。時計を借りてもいいですか。」
「その必要はありません。カップヌードルとは言え、お腹が空いているときの方が美味しく食べられるものです。時計が無ければ1000mを1本走ってくればだいたい3分になりますので、ちょうど食べ頃というわけです。」
「なるほど、いいアイデアですね。それならお腹もすくし、時間も計れるし一石二鳥ですね。」
「私は麺のかたさはバリカタが好みなので少し速めに走ることにしてますよ。」
「バリカタはどのくらいなんですか?」
「2分45秒くらいですね。さて、食べましょうか。」
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