ウインドストッパー
信州の朝は寒い。
今朝は、今シーズンの最低気温を更新したところがほとんどだった。
マイナス10度が当たり前のようになっている。
あまりに寒くて、鍋に入れておいたお味噌汁がシャーベット状に凍ったと友人から報告もあったくらいだ。
当然、私の車に乗せておいた非常食も凍ってしまい、使いものにならなくなってしまった。
信州出身だからと言って他県のランナーが手加減してくれるわけではないのだ。
寒さに耐えて、走るしかない。
さて、寒い中で走るときは手袋が欠かせない。
しかも、これは2001年モデルだ。
手のひらがタオル地になっていて、汗を拭うことができる。
0度~10度の範囲ならこの手袋が活躍する。
しかし、もっと寒くなると、ランニング用手袋は薄過ぎて対応できなくなる。
これは -5度~5度くらいの範囲で快適に走ることができる。
私は日頃からオシャレに気を遣っているので、軍手もオシャレだ。
こういうさりげないオシャレを忘れてはならない。
しかし、マイナス2桁の極寒にもなると、軍手を装備していても霜焼けになってしまう。
軍手の下にランニング用手袋を付けて二枚重ねをしても、マイナス2桁の世界では、暖簾に腕押し、ぬかに釘だ。
全く意味がない。
登山家にも使われている最強の手袋だ。
もちろん、-15度くらいでも温かい。
つまり、ウインドストッパーを付けて走れという意味だ。
なぜなら、ウインドストッパーを付けているからだ。
私はいてもたってもいられなくなった。
なぜなら、ウインドストッパーを付けているからだ。
私に怖いものはない。
爆弾低気圧もウインドストッパーにはかなわない。
気がつくと私は、
なぜか?
肺が凍りそうだったからだ。
マイナス2桁の極寒は、精神力との戦いだ。
練習の途中で力尽きたら凍死するかもしれない。
まさに、命懸けだ。
そんなとき、セブンイレブンは緊急避難所だった。
私は給水を取ることにした。
スープで凍った肺を解かすためだ。
私はこんなときのために、
備えあれば憂いなしだ。
そして、おでんで回復した私は無事に帰還することができた。
無事に帰還できたのは、
もちろん、ウインドストッパーを付けていたからだ。