信州最速理論

信州最速プロジェクトにようこそ

デフォルト・モード・ネットワーク

 

「毎日一生懸命練習をしているのに全然記録が伸びない。

 
 
「最近練習を休んでばかりだったのに、なぜか好記録が出た。」

このような経験はないだろうか。
 
ただ頑張ればいいというわけではない。
 
実はこれらは、脳のメカニズムが関係している。

 

f:id:ssproject:20160227104050j:plain



トレーニングとは、脳に情報を与えることだ。
 
 
f:id:ssproject:20160227104147j:plain
いわゆる「身体で覚える」というのと同じで、身体の感覚を通じて脳に情報を与えている。

走り込みとは、膨大な量のデータ収集に他ならない。

f:id:ssproject:20160227104225j:plain



ここで重要なのは、練習中に上達しているわけではないということだ。

なぜなら、練習中はあらゆる情報を脳にインプットしている時間だからだ。

コンピューターで例えるなら、新しいアプリをインストールしているときだ。
(インストール中はまだアプリは使うことはできない)
 

f:id:ssproject:20160227104247j:plain


そして、練習内容をきちんと消化し、使えるようにする(上達する)にはインストール後、必ずやらなければならないことがある。
 

f:id:ssproject:20160227104302j:plain

シャットダウン(休養)だ。


コンピューターも新しい機能を使うためには必ず再起動をしなければならない。

f:id:ssproject:20160227104317j:plain




実は人間の脳にも、同じような機能が備わっている。

それが、デフォルト・モード・ネットワーク(=DMN)だ。

これは、なにもしないでぼーっとしているときに働く脳のネットワークで、脳はリラックスしているときに自動的に情報の整理を行っているのだ。
 
 
つまり、DMNが機能することで、練習によって収集された情報が整理されて、技術が向上する(上達する)のだ。
 
 
 
 
身の回りの人を思い出して欲しい。

「あいつ、あんなに遊んでるのになんでそんなにできるんだ?」

f:id:ssproject:20160227104332j:plain


必ずそういう人がいるだろう。
 
 
遊ぶときに遊ぶ人は、勉強でもスポーツでも、きっちり結果を出していることが多い。


そういう人は、DMNの使い方、つまり「休養(オフ)」の取り方がうまいのだ。




一方、練習練習と頑張ってはいるけれど、いまひとつ結果が出ない人というのは、情報ばかり詰め込んでそれを整理する時間を作っていないからだ。


f:id:ssproject:20160227104344j:plain



そういう人は勇気を持って、オフ(休養)を取ってもらいたい。
ぼーっとすることで次のステップに進むことができるだろう。
 
 

さて、私は年末に左脚を故障してからしばらく走っていない。
 
しかし、なにも心配することはない。
 
なぜなら、今こそDMNをフルに活用することができるからだ。
 
故障は決してマイナスではない。
今まで蓄積した情報を整理する時間だと思えばいいのだ。
 
「1日休んだら取り戻すのに3日かかる」と言う人もいるが、DMNを知れば、これが大嘘だということがよく分かる。

私のようなDMNのスペシャリストに言わせれば、
 
「1日休んだら3日分の練習が整理されて上手くなる」
 
これが正解だ。
 
ぜひとも、これを読んだ方はデフォルト・モード・ネットワークを起動させて記録を向上させて欲しいと思う。